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糖尿病とは?原因・症状・治療方法について解説

[2025.06.03]

こんにちは、赤羽もりクリニックです。

糖尿病と言われたらまず読んでほしい記事として糖尿病について解説したいと思います。

  • 健康診断で糖尿病と指摘されたけどよくわからない
  • 糖尿病って言われたけど、症状が全くないのでしっくりこない
  • 糖尿病って頑張れば治るのか知りたい

とお悩みの方にはぜひ読んで頂きたいと思います。

*当記事は、当院の森院長が監修しております。

糖尿病とは

糖尿病とは、血液中の血糖値が高いまま維持される病気です。

血糖値が高い状態が維持されると、何十年という期間をかけて血管を中心に身体の至るところに障害を起こします。

 

糖尿病のメカニズム

糖尿病が起きるメカニズムを理解するためのキーワードは「インスリン」です。

私たちは食事を食べると血糖値が上がります。

すると、すい臓から「インスリン」という血糖値を下げるホルモンが分泌されて、上がった血糖値を正常に戻す働きをします。

糖尿病の方は、この血糖を下げるメカニズムがうまく働かず、血糖値が高い状態が維持されてしまいます。

 

血糖値が下がらない理由

血糖値が下がらない理由は主に2つあります。(どちらのパターンなのかは採血で予想をつけることが可能です。)

  1. インスリンがでない
  2. インスリンが(出ているのに)効かない

インスリンがでない

糖尿病の方の10%弱の方が、こちらのメカニズムで糖尿病になります。

インスリンが出ないため、血糖値が下がらず食事の度にドンドン血糖値が上がっていきます。

インスリンが出なくなる原因として「すい臓の機能の低下」が考えられます。

インスリンが効かない

90%ぐらいの方が、こちらのメカニズムで糖尿病になります。

インスリンが効きづらい場合、より多くのインスリンを出して血糖を下げようとします。

しかし、あまりに効きづらい場合と、出せるインスリンでは血糖が下がりきらなくなります。

インスリンが効きづらくなる原因としては「生活習慣の乱れなどのさまざま原因」が関わっています。

 

糖尿病の診断方法 ~私って糖尿病なの?~

糖尿病の診断は血液検査で以下の項目を調べて行います。

  • 血糖値
  • ヘモグロビンA1c値

 

血糖値

血糖値とは、その場での血糖の状態を示す値です。

食事の前、食事の後で解釈が異なり、以下のように状況に応じた血糖値を確認します。

  • 空腹時の血糖値(126mg/dl以上で異常値)
  • 食事してから2時間後の血糖値(200mg/dl以上で異常値)
  • 食事の時間を加味しない血糖値(200mg/dl以上で異常値)

 

ヘモグロビンA1c値

ヘモグロビンA1c値とは、約1-2か月間の血糖の状態を示す値で、糖尿病の状況を評価する指標の一つとして使われます。

大まかにヘモグロビン値がA1c6.5%以上かどうかが鍵になります。

 

糖尿病の診断のフロー

糖尿病ガイドラインのフローチャートを載せました。(日本糖尿病学会ホームページより引用)

このフローチャートをすべて説明する大変なので簡単に説明させていただきます。

「血糖値」のみ異常

以下のいずれかを満たす場合は、糖尿病の診断になります。

  • 眼の網膜という箇所に異常がある
  • 口渇・多飲・多尿・体重減少などの明らかな糖尿病の症状がある

満たさない場合は再検査を行い以下のいずれかを満たす場合は、糖尿病の診断となります。

  • 血糖値が異常値
  • ヘモグロビンA1c値が異常値
  • 血糖値とヘモグロビンA1c値が両方異常値

「HbA1c」のみが異常

血糖値を再検査して、以下の状態があれば糖尿病の診断となります。

  • 血糖値が異常値
  • 血糖値とヘモグロビンA1c値が両方異常値

「血糖値」と「ヘモグロビンA1c値」がともに異常

糖尿病の診断となります。

 

糖尿病の症状 ~え、私症状まったくないんですけど~

糖尿病は基本的に無症状のことが多く、健康診断で糖尿病を指摘された段階では、大半の患者さんに症状が全くありません。

実際診察していて治療が必要であっても患者さんが「症状が無いのに治療しなくていけない理由が理解できない」とおっしゃることが多い病気です。

 

高血糖による症状

血糖値が基準よりも2-4倍を越えた異常な高血糖の状態になると以下のような症状がでることがあります。

  • 倦怠感
  • のどの渇き
  • 頻尿
  • 意識障害 など

これらの症状が出ている場合は非常に危険なので医療機関に受診することを推奨します。

 

糖尿病の合併症による症状

糖尿病の症状としてよく知られている、目がかすむ、しびれなどの症状は、血糖値そのものというよりは、糖尿病を5-10年単位で長いこと放置したことによる合併症を指していることが多いです。

しかしその間に、神経・目・腎臓・心臓・脳を中心に様々な臓器に少しずつ障害を与え以下のような症状を起こします。

  • 痺れ
  • 視力低下
  • むくみ
  • 足の感覚低下 など

これらの障害は「一度起きるともとに戻らない」ので注意が必要です。

糖尿病は症状が起きずに少しずつ着実に障害を起こす沈黙の病気のため治療をやめてしまう患者さんが3-4割ぐらいいると言われています。

詳しくは「糖尿病の初期症状をチェックしよう ~この症状って糖尿病??~」の記事も参考にしてください。

 

糖尿病の原因 ~なんで私は糖尿病なの~

糖尿病には様々な原因があり、複合的に影響していると考えられています。

  • 食べ物
  • 運動不足
  • 肥満
  • ストレス
  • 遺伝 など

日本に糖尿病の患者さんの多くは生活習慣が原因になることが多い一方、中には遺伝的に糖尿病になりやすい方や、免疫の病気などで起きることもあります。

詳しくは「糖尿病になぜなるの?原因は?医師が解説します。」のページもご参照ください。

 

糖尿病の治療 ~糖尿病って治るの?~

糖尿病と診断された方から糖尿病は治りますかという質問を頂きます。

残念ながら、糖尿病を完治させることはできません。

ただし、糖尿病を正しく治療して、イメージとして糖尿病を治った状態とほぼ同じにすることはできます。

糖尿病の治療目標

糖尿病の治療は、1-2か月の血糖の状態を評価するヘモグロビンA1cという値を使って目標値を決めます。

ヘモグロビンA1cを7.0%以下にコントロールすることで糖尿病の合併症を抑えることが可能と考えられています。

また若い方など体力のある方はヘモグロビンA1cを6.0%以下にコントロールすることで血糖が正常化している状態を維持することが可能です。

高齢の方などは血糖を下がりすぎた低血糖のリスクもあるのでヘモグロビンA1c8.0%以下でコントロールすることもあります。

*参考:糖尿病治療の手びき2020

 

最後に

赤羽もり内科・腎臓内科 院長「森 維久郎」

いかがでしたでしょうか?

糖尿病は自覚症状がなく進行しやすい「沈黙の病気」です。

しかし、早期に正しく診断し、自分の血糖状態(血糖値とHbA1c)を把握することで、日々の生活の中でしっかりコントロールできる病気でもあります。

食事・運動・生活習慣の見直しに加え、必要な場合は薬物療法を上手に組み合わせて、将来の合併症リスクを大きく減らしていきましょう。。

しかし、早めに「今の自分のリスク」を把握し、生活習慣を見直すことで発症リスクを大きく下げることが可能です。

赤羽もりクリニックでは、医師の診察に加え、血液検査によるリスク評価と管理栄養士による食事指導、運動療法のアドバイスをワンストップでご提供しております。

「健康診断で血糖値を指摘された...」「薬を飲まずに血糖値を下げる方法はないか...」といった方は、ぜひ早めにご相談ください。

あなたに合った予防プランで、健康な暮らしをサポートいたします。

もし当院の診療に興味がある方は以下の当院紹介をご覧くださいね。

この記事を監修した医師
森 維久郎

赤羽もりクリニック院長。糖尿病を予防して人工透析や脳・心臓の病気を減らすコンセプトに年間1万人以上の外来診察を行う。 情報発信に力を入れており、赤羽もりクリニックのWEBサイトには年間500万人の来訪。 

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