クレアチニンが高い時の食事とは?腎臓を守る正しい食生活を徹底解説
※当記事は森 維久郎院長が監修しています。
こんにちは、赤羽もりクリニックです。
今日は「クレアチニンが高い時の食事」についてお話しします。クレアチニンの数値が高めと言われた方、腎機能の低下が気になる方にとって、日々の食事は非常に重要なポイントです。
しかし、間違った自己判断での食事制限は逆効果になることもあります。そこで当記事では、腎臓を守るため食生活の正しい知識をわかりやすく解説していきます。
クレアチニンが高い時の食事で気をつけること
クレアチニンとは、筋肉の代謝によって生じる老廃物で、通常は腎臓から尿として排泄されます。しかし、腎機能が低下すると体内にクレアチニンが蓄積し、血液検査で数値が高くなります。
健康な成人の血清クレアチニン値は、男性0.61~1.04mg/dl・女性0.47~0.79mg/dlが目安とされていますが、この数値が高いと腎機能が低下している可能性があり、日々の食事にも注意が必要です。ここでは、クレアチニンが高めと診断された方が、どのような食事に気をつければよいのか以下の点を確認してみましょう。
タンパク質の摂取量に注意
タンパク質は体に欠かせない栄養素ですが、摂りすぎると腎臓が老廃物を処理する際に負担がかかります。腎機能が低下しており、医師からタンパク質制限を指示された場合には、指示に従うことが大切です。
一方で自己判断でむやみに制限すると、筋肉量の低下を招き、フレイル(虚弱)や寝たきりのリスクが高まるおそれがあります。そのため、必要な量はきちんと摂るようにしましょう。
タンパク質源としては、肉や魚、卵などの動物性タンパク質だけでなく、豆腐や納豆などの植物性タンパク質もバランスよく取り入れることがポイントです。
塩分とカリウムの制限
塩分の摂りすぎは高血圧を引き起こし、腎臓への負担を増やします。腎臓を守るためには1日3g以上6g未満を目安に、調味料の使いすぎに注意しましょう。
また、腎機能が低下するとカリウムが体内に溜まりやすくなります。ただし、カリウムの制限は血液検査の結果を確認してから行うのが原則です。
自己判断はやめましょう。
腎臓に良い食べ物・悪い食べ物はあるのか
結論から言うと、「これを食べれば腎臓が良くなる」という特定の食べ物はありません。大切なのは、今の腎臓の機能を守っていくためにバランスの取れた食事を心がけることです
控えるべき食品
加工食品(ハム、ソーセージ、カップ麺など)やスナック菓子には、塩分やリンが多く含まれています。リンは腎臓病が進行すると体内に蓄積しやすく、骨や血管への影響を及ぼすことがあります。
できるだけ自然な食材を使い、薄味で調理することが理想的です。
腎臓を守るためにできる食習慣
基本の食事を押さえよう
主食(ごはんなど)・主菜(タンパク質)・副菜(野菜など)を摂ることで、栄養バランスのとれた食事になります。単品の食事(パン・おにぎりのみ)では、糖質・タンパク質・脂質が偏りやすいため、なるべく避けましょう。
※赤羽もりクリニック監修 医師と管理栄養士が教える腎臓病・糖尿病レシピの教科書より抜粋
上記のイラストのように、ランチョンマットの上に「主食・主菜・副菜」を配置するイメージで1食を考えると、自然とバランスが整います。
食事の基本は「1日3食でバランスよく!」です。
そこで以下のポイントに気をつけましょう。
・主食:1食につき1品(ごはん、パン、麺など)
・主菜:1食につき1品(肉、魚、卵、大豆製品など)
・副菜:1〜3品(野菜、海藻、きのこなど)
・乳製品・果物:1日に1品ずつが目安
さらに、筋肉量の維持には、食事とともに無理のない範囲で体を動かすことも大切です。日常生活の中で歩いて買い物に行く、階段を使うなど続けられることを取り入れていきましょう。
以下のリンクにレシピを掲載しています。ぜひ献立の参考にしてみてください。
参考記事:腎臓病の食事レシピ!夕食編〜管理栄養士が考える無理なく続けられる腎臓病食の工夫
参考記事:腎臓病の食事レシピ!簡単編〜基本を押さえて無理なく続ける健康習慣〜
定期的な検査で腎機能の確認をしよう
血液検査で確認できる腎臓の機能
血液検査では、クレアチニンやeGFRの他に尿素窒素という毒素やカリウムなどのミネラルの量を確認できます。
尿検査の重要性
尿検査も腎臓の異常を知るための重要な検査です。特に、尿タンパクは腎臓のSOSであり、腎臓に何らかの負担が起きている可能性があります。
血尿と一緒に検出する場合は他の病気が隠れている可能性があります。
参考記事: クレアチニンの正常値とは?同時に腎機能やeGFRを検査で正しく理解しよう
さいごに
いかがでしたでしょうか?
当記事では、「クレアチニンが高い時の食事」について解説してきました。クレアチニン値の上昇や腎機能の低下が気になる方にとって、食事は重要なセルフケアのひとつです。
ただし、自己判断での食事制限はかえって体に悪影響を与える場合もあるため、医師や管理栄養士と連携しながら正しい食生活を継続していくことが大切です。赤羽もりクリニックでは、医師と管理栄養士がチームで連携し、あなたのライフスタイルや検査結果に応じた具体的な食事アドバイスを行っています。
「クレアチニンの数値が気になる」
「腎機能の悪化を予防したい」
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参考文献:赤羽もりクリニック監修 医師と管理栄養士が教える腎臓病・糖尿病レシピの教科書
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