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納豆は本当にダメ?慢性腎臓病における大豆製品とカリウムの摂り方を解説

[2025.07.25]

 

※当記事は森 維久郎院長が監修しています。

こんにちは、赤羽もりクリニックです。

今日は「慢性腎臓病と納豆の関係」についてお話しします。「慢性腎臓病になると納豆はもう食べられないの?」と心配される方は多いのですが、実は“人による”のが正解です。

たしかに納豆は栄養豊富な健康食品ですが、腎臓病の方にとっては注意が必要な点もあります。そこで納豆はもちろん、大豆製品の正しい付き合い方を知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

慢性腎臓病だと納豆は本当にNG?

納豆には、慢性腎臓病の食事管理で注意が必要とされる「カリウム」「たんぱく質」「塩分」が含まれているため、腎臓に悪いと思われがちですが、必ずしもすべての人に当てはまるわけではありません。血液検査の数値が安定していれば、適量であれば食べられるケースも多いです。

納豆に含まれるカリウムの量

納豆には1パック(50g)で330mgのカリウムが含まれていますが、カリウムそのものが腎臓を悪くするわけではありません。カリウムは本来、体にとって重要な栄養素であり、血液検査でのカリウムの値が安定している場合は、制限せずむしろしっかり摂りたい栄養素です。

ただし、腎機能が低下すると余分なカリウムが尿としてうまく排泄されず、「高カリウム血症」という状態になるリスクが高まります。カリウムは、低ければ低いほど良いわけではないため、制限が必要かどうかを慎重に判断する必要があります。

高カリウム血症は、不整脈や心停止など、命に関わる合併症を引き起こすこともあるため、注意が必要です。病院でカリウム制限を指導されている方は、納豆のようにカリウムを多く含む食品は「控えるべき食品」の一つとして扱われることがあります。

参考記事:カリウムを下げる食事療法で知っておきたい3つの基礎知識

納豆を食事に取り入れるなら知っておきたいこと

たんぱく質の過剰摂取に気をつけよう

納豆などに含まれるたんぱく質は、体内で利用される際に「尿素窒素」などの老廃物が発生します。これらの老廃物は腎臓を通して体の外へ排泄されますが、量が多くなると腎臓が老廃物を処理する負担が増してしまいます

そのため、たんぱく質の摂りすぎは腎臓に負担をかける可能性があるのです。腎機能の状態に応じて、必要な量のたんぱく質を適切に摂ることが大切です。

塩分は納豆より「たれ」に注意!風味づけの工夫

納豆自体の塩分は控えめですが、添付の「たれ」や「からし」には意外と塩分が含まれているため、味付けを見直すことが減塩への第一歩になります。

【減塩のための風味づけアイデア】
のり・ネギ・みょうが・しそなどの薬味で香りと食感をアップ
めかぶやオクラなどのネバネバ食材と合わせることで、旨味が増して調味料が少なくて済む
・添付のたれは半量〜1/3量に抑え、塩分の入っていない穀物酢などを加える

食べ方を工夫することで、風味と健康のバランスが両立できます。

納豆以外にもある!慢性腎臓病でも取り入れやすい大豆製品

慢性腎臓病の方でも、工夫次第で取り入れやすい大豆製品は納豆以外にもたくさんあります。大切なのは、量や調理法を調整しながら上手に付き合うことです。

ここでは、比較的取り入れやすい大豆製品をいくつかご紹介します。以下の通り身近にあるものですのでぜひ参考にしてください。

豆腐:カリウム・たんぱく質ともに比較的少なめ

絹ごし豆腐や木綿豆腐は、水分を多く含んでおり、1食あたりのカリウム・たんぱく質の量が控えめです。冷や奴や湯豆腐、炒め物などに使いやすく、調理次第で減塩も可能。薬味や酢、だしなどで風味を工夫すれば、無理なく取り入れられます。

厚揚げ・油揚げ:水分が少ない分、栄養が濃縮されている

厚揚げや油揚げは、豆腐を加熱・油で揚げたもので、たんぱく質や脂質が多く、やや高エネルギー・高カリウムではあります。そこで、使用量を控えめにし、煮物や味噌汁の具材として少量使うと、満足感を得ながらも負担を抑えられるのでオススメです。

油抜きをしてから調理することで、脂質や塩分を減らすこともできます。

なお、以下の表では、各食材に含まれるカリウム量(100gあたり)を記載していますので参考になればと思います。カリウム制限の必要性や摂取量は、腎機能の状態により異なるため、必ず医師や管理栄養士と相談のうえで判断しましょう。

 

食品名

カリウム(mg/100g)

たんぱく質(g/100g)

絹ごし豆腐

150

5.3

木綿豆腐

110

6.7

納豆

660

16.5

厚揚げ

120

10.3

油揚げ

86

23

※日本食品標準成分表 八訂より可食部100gあたりで算出された数値

さいごに

納豆を含む食事の制限は血液検査の数値(特にカリウム・クレアチニン・eGFR)をもとに判断されるべきであり、自己判断はオススメできません。慢性腎臓病は、病期・検査値・他の持病・薬の内容によって必要な食事管理が異なります。

納豆はたしかにカリウムとたんぱく質が多く、慢性腎臓病の食事療法では注意が必要な食品の一つです。しかし、「健康にいいから毎日食べる」も、「怖いから完全に避ける」も、どちらも極端です。

重要なのは、自分の腎機能や血液検査の状態を理解し、食材と上手に付き合うこと。納豆や大豆製品は、適切に選べば腎臓病でも無理なく取り入れることができます。

そこで、かかりつけの医師や管理栄養士と相談しながら、安心して食事を楽しみましょう。

なお、当院では腎臓病の予防に向けて、管理栄養士による個別の食事指導を行っています。

マンツーマンで日常の食生活を具体的に見直していけるため、慢性腎臓病が心配な方や、生活習慣について不安をお持ちの方は、どうぞお気軽に以下のバナーよりご連絡ください。

参考文献日本食品標準成分表 八訂

この記事を監修した医師
森 維久郎

赤羽もりクリニック院長、日本腎臓学会腎臓専門医。人工透析を減らす診療をコンセプトに年間1万人以上の外来診察を行う。 情報発信に力を入れており、合計4冊書籍を出版、YouTubeチャンネル「じんぞうの学校」を運営、チャンネル登録者3万人以上。 

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