リンの治療
赤羽もりクリニック院長の森 維久郎です。
今回は「高リン血症」について解説します。
「動脈硬化が心配」「腎臓の数値が悪くなってきた」といった方には、ぜひ知っておいていただきたい内容です。
食事や生活習慣の見直しで改善が期待できるため、ぜひ最後までご覧ください。
動画でも解説しているのでこちらもご参照ください。
リンとは
リンとは、タンパク質や添加物に含まれるミネラルの1種です。
リンが血液中に溜まると以下のような障害を起こします。
- 動脈硬化・血管の石灰化
- 骨折のリスク上昇
- 心臓・脳の病気のリスク上昇
- 腎機能低下 など
腎機能が低下すると尿としてリンを出せなくなり、血液中に溜まりやすくなります。
血清リン値が4.5mg/dL以上になると、高リン血症の診断となります。
高リン血症の原因
高リン血症の原因として以下のような原因があります。
- リンを含む食事の過剰摂取
- 腎機能低下による尿からの排泄低下
加えて、腎機能が低下すると血液中のカルシウムが低下します。
カルシウムが低下すると骨を溶かしてカルシウムを補おうとしますが、その際にリンも増えてしまいます。
このメカニズムには、腸・骨・副甲状腺などの全身の臓器が関わっています。
高リン血症の検査
高リン血症の評価としては以下のような検査を行います。
- 血液検査(リン・カルシウム・intact-PTH)
- 動脈硬化の検査(血圧脈波・心電図)
- 画像検査(副甲状腺エコー) など
高リン血症の治療
高リン血症の治療として以下のような治療があります。
- リン制限
- リンを下げる薬
- 運動療法
リン制限
リンは肉類や魚類・卵類・牛乳などのタンパク質や食品添加物にも多く含まれているため、これらの食材の摂取を減らすことで高リン血症の治療をおこなうことができます。
制限する食品の選び方として、「有機リン」なのか「無機リン」を考えます。
「無機リン」は「有機リン」に比べて腸管で吸収が良いので、リンの値に影響を与えるので以下の食品の制限はリンを下げる治療として効率が良いです。
- ハム
- ソーセージ
- 缶詰
- 清涼飲料水に含まれている食品添加物 など
一方で、「有機リン」は半分程度しか腸管で吸収されないため、以下の食材は無機リンを含む食事に比べると影響が少ないと考えることが出来ます。
- 魚類
- 植物性タンパク など
リンを下げる薬
腸でのリンの吸収を抑える「リン吸着薬」と呼ばれる薬を利用します。薬の種類としては以下のようなものがあります。
- リオナ
- ホスブロック
- キックリン
- レナジェル
- カルタン
- ホスレノール
- ピートル
- レグパラ など
薬の使い分けとして、嘔気や下痢の消化器症状の副作用や、鉄分の状態などを考慮に入れながら治療をおこないます。
運動療法
運動療法を行うと、リン値をコントロールできるという報告があります。
さいごに
いかがでしたでしょうか?
今回は「高リン血症」について解説しました。
リンは普段の食事や生活習慣の中で知らず知らずのうちに過剰摂取してしまうことが多く、腎機能の低下とともにその影響が顕著になります。
放っておくと動脈硬化や骨折のリスクを高め、さらには心臓病や脳血管疾患の引き金にもなりかねません。
高リン血症の管理には、リンの種類を見極めた食事制限や、適切な薬の選択、生活習慣の見直しが重要です。
しかし、どの食品を減らすべきか、どの薬が自分に合うのかを一人で判断するのは非常に難しく、情報に振り回されて不安になってしまう方も多いです。
赤羽もりクリニックでは、腎臓専門医と管理栄養士が連携し、あなたの生活背景に合わせた食事や治療の具体的なアドバイスを行っています。
「動脈硬化が心配」「腎臓の数値が悪くなってきた」と感じている方は、ぜひ一度ご相談ください。
専門家と一緒に取り組むことで、間違った方向に進まず、安心して健康管理ができます。
当院の診療に興味がある方は、以下の当院紹介もぜひご覧ください。
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