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腎臓病で運動療法に興味がある方へ

こんにちは、赤羽もり内科・腎臓内科の院長の森 維久郎です。

今日は、腎臓の運動療法として注目を浴びている腎臓リハビリテーションについて解説します。

腎臓リハビリテーションは、腎臓リハビリテーション学会という正式な学会が推奨しており、腎臓リハビリテーション指導士という資格もあるコンセンサスのある腎臓病の治療法です。

【目次】

腎臓病だと運動してはいけない?

ほんの10-20年くらい前まで腎臓病だと運動はしていけないと考えられていました。

しかしここ数十年の研究結果から、腎臓病は運動を制限する必要はなく、むしろ運動をした方が身体機能を守るだけでなく、心臓や脳の病気を減らし、もしかしたら腎臓も守るかもしれないと期待されるようになりました。

昔に、主治医に腎臓病だから運動を制限しなさいと言われて、運動の制限を続けている患者さんもまだ多いですが、一度主治医と一緒に運動の治療について見直しをすることをお勧めします。

腎臓の運動療法の効果

適度な運動は、全身の血管を広げて適切な量の血液を送り込んだり、低酸素状態を改善します。結果、主に以下のような効果があります。

・身体の血液の循環をよくする。

・全身の動脈硬化が進みにくくなる。

・血圧や血糖のコントロールがよくなる。

結果、腎臓や心臓、筋肉を守る効果があるとされています。

・運動で腎臓を守る可能性あり

適度な運動は、腎臓の血管を広げて適切な量の血液を送り込んだり、低酸素状態を改善します。

2010年頃からアメリカで定期的な有酸素運動と筋力トレーニングをした患者さんの腎臓の状態が良いという報告が相次ぎました。

日本でも腎臓リハビリテーションという運動療法が誕生して、当院では透析を予防するための運動療法として患者さんにオススメしております。

 

・運動で心臓を守る効果あり

適度な運動で、心臓病の原因となる高血圧や糖尿病の影響が軽減したり、自律神経に作用して不整脈などを改善する効果、動いた時の息切れなどの心不全の症状を改善する効果があります。

心臓病の患者さんの運動療法は心臓リハビリテーションと呼ばれています。実は腎臓リハビリテーションのプログラムはこの心臓リハビリテーションを応用して作られたものです。

腎臓病の患者さんは、心臓にもリスクがあることがあり、心臓へのケアも兼ねるため効果的です。

 

・運動で筋肉を守る効果あり

適度な運動を行うことで、筋肉の衰えに関係している毒素や筋肉を栄養している血管に良い影響を与えます。

腎臓病の患者さんは、健康な人に比べて身体機能が7割程度になっており、運動でこれ以上身体機能を落とさないようにすることが大切です。

実際のどんな運動をすると良いのか

ストレッチ、有酸素運動、「レジスタンス運動」と呼ばれる簡単な筋肉トレーニングの3種類を中心に行います。

 

・ストレッチ

準備体操としてかかとの上げ下ろしや、足首のストレッチなどをして、ケガの防止のために必ず行いましょう。

 

・有酸素運動

散歩、ジョギング、水泳などのことを指します。週3日から週5日の頻度で行うことが良いとされています。

シンプルに「気分的に心地よく疲れる」程度の負荷というイメージで考えてください。

30分程度の散歩でよく、自転車ではなく歩いて買い物に行くようにするなどの日常生活の行動に組み込むと良いでしょう。

当院の患者さんでも歩数が増えるに伴い腎臓の状態がよくなることが多いです。

 

・レジスタンス運動

スクワット、ゴムバンドなどの筋力トレーニングを指します。可能なら腕立てや負荷の少ない腹筋なども行ってよいです。週2日から3日の頻度で行います。

レジスタンス運動について、イメージが付きづらいと思いますので、当院がyoutubeで配信している運動プログラムをご参照ください。

主治医と一緒に運動の強度を決めていきましょう。

重度の糖尿病や、心不全などがある場合、原疾患によって、時に腎臓の運動療法を行わない方が良いこともあります。

患者さんの状態で、提案する運動の強度も異なってきますので腎臓内科の主治医とご相談ください。

その上で、運動の専門家である理学療法士、作業療法士と共にプログラムを考えていくのが望ましいでしょう。

ただし、地域に腎臓内科のクリニックが少ない場合もあると思います。

そのようなときは、激しい運動ではなく散歩などの有酸素運動を中心にしていくだけで充分効果があります。

関東圏の患者さんであれば、当院でご相談にのることも可能です。(実際、腎臓のことで当院を受診される患者さんの半数以上は県外から受診されています。)

当院の受診をご検討される方へ

個人的には、高齢化が進む日本の腎臓医療において腎臓リハビリテーションが今後重要な役割を担うと考えております。

当院では、腎臓リハビリテーション指導士と作業療法士が在籍しており全国的に珍しい保存期の腎臓病患者さんに対する「腎臓リハビリテーション外来」を設置して、患者さんに腎臓の運動療法を提供しております。

通院されている患者さんの半数程度が遠方からの受診の方で、地元に主治医の先生を作られて、腎臓だけを当院でみているという形で診療しています。

腎臓リハビリテーションは、クリニックではなく自宅で行う運動療法のため通院は1-3カ月に1度としています。

ご不明な点等ございましたら遠慮なくご相談ください。ご興味がある方は、当院の腎臓リハビリテーション外来の流れを別のページでまとめたのでご参照ください。

当院の腎臓リハビリテーション外来

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