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腎臓病でもしじみは食べてもよい?

[2025.06.20]

こんにちは、赤羽もりクリニックの院長の森 維久郎です。

今回は「しじみの栄養と腎臓病患者さん向けの食べ方」についてお話しします。

「減塩料理に飽きてきた…」「もっと美味しく腎臓に優しい食事がしたい!」という方には特に役立つ内容になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

しじみについて

しじみには、ビタミンB12や銅、鉄などの栄養素が含まれています。

これらは、血液を作るために必要な栄養素です。特にしじみは、ビタミンB12の含有量が多いのが特徴です。

ビタミンB12の1日の推奨量が2.4㎍*なのに対し、しじみの可食部30gにはビタミンB12 が20.4㎍と豊富に含まれています。

その他にも亜鉛やカルシウムなど、さまざまなミネラルも含まれている食材です。

購入する際は、殻の表面つやがあり、ぷっくりと丸く、持った時に重いものを選ぶのがポイントです。

 

栄養成分(可食部100g)

成分 水さらし 水煮
糖質(g) 4.5 記載なし 5.5
脂質(g) 1.4 記載なし 2.7
タンパク質(g) 7.5 記載なし 15.4
リン(mg) 120 記載なし 200
リン/タンパク質比 16.0 記載なし 13.0
カリウム(mg) 83 記載なし 66
食塩相当量(g) 0.4 記載なし 0.3
エネルギー(kcal) 54 記載なし 95

※糖質(g)は、炭水化物(g)から食物繊維(g)を引いた値とした。

日本食品標準成分表2020年(八訂)より

腎臓病患者さんの食べ方のポイント

腎臓病患者の方は、減塩が基本です。

減塩の料理に物足りなさを感じている方もいらっしゃるかと思いますが、今回はしじみを薄味でおいしく食べるポイントを2つ紹介します。

1つ目は、香味野菜を活用することです。食欲をそそる香味野菜の香りのおかげで、薄味でもおいしく感じられます。

にんにくや青じそ、バジルなどがおすすめです。

2つ目は、うま味を活用することです。しじみにはうま味成分があります。

うま味があると少しの塩分でもおいしく感じられます。

また、かつおだしやトマトなど、うま味のある食材とかけ合わせることで、より満足感のある味になります。

しじみのうま味を活用して薄味でおいしく食べましょう。

腎臓病患者さんのおススメレシピ①

しじみとトマトの洋風炒め


<材料(1人分)>

  • しじみ(殻付き)…120g
  • トマト…30g
  • たまねぎ(皮を剥いたもの)…20g
  • にんじん(皮を剥いたもの)…20g
  • 有塩バター…3g
  • ケチャップ…小さじ1
  • 粉チーズ…小さじ1

<大まかな所要時間>

  • 15分

<手順>

  1. しじみは砂抜きをし、流水で良く洗う。
  2. トマトとにんじんは1㎝程度の角切り、たまねぎは2㎝角に切る。
  3. 小鍋にたっぷりと水を入れ、にんじんを加えたら火にかける。沸騰したら、たまねぎとしじみを入れ、5分ほど煮る。
  4. 野菜に火が通り、しじみの口が開いたら、ざるにあげて水気を切る。しじみは身と殻にわける。
  5. フライパンを中火に熱し、有塩バターを入れたら、4をいれて炒める。
  6. トマトを加え、水気がなくなるまで炒め、ケチャップを加えて混ぜ合わせる。
  7. 皿に盛り付けたら粉チーズをかける。

<栄養成分>

  • エネルギー:77kcal
  • たんぱく質:5.3g
  • カリウム:210mg
  • リン:91mg
  • リン/たんぱく比:17.2
  • 食塩相当量:0.4g

 

腎臓病患者さんのおススメレシピ②

しじみのガリバタ炒め


<材料(1人分)>

  • しじみ(殻付き)…120g
  • にんにく…5g
  • 有塩バター…3g
  • こねぎ…5g

<大まかな所要時間>

  • 15分

<手順>

  1. こねぎは小口切りにし、10分程度水につける。
  2. しじみは砂抜きをし、流水で良く洗う。
  3. にんにくはみじん切りにする。
  4. フライパンを中火で熱し、にんにくと有塩バターを入れる。
  5. 香りがしてきたらしじみをいれてふたをし、蒸し焼きにする。
  6. しじみの口が開ききったら、こねぎを入れ、さっと混ぜ合わせる。

<栄養成分>

  • エネルギー:42kcal
  • たんぱく質:2.6g
  • カリウム:63mg
  • リン:42mg
  • リン/たんぱく比:16.2
  • 食塩相当量:0.2g

さいごに

いかがでしたでしょうか?

この記事では、しじみの栄養価や腎臓病患者さん向けのレシピについてご紹介しました。

しじみはビタミンB12や鉄分、ミネラルを多く含む優れた食材ですが、腎臓病の方にとっては「どう食べるか」がとても重要です。

味付けを工夫したり、栄養成分のバランスを考慮したりと、腎臓の健康を守るためには正しい知識が必要です。

しかし、インターネットで情報を集めていると「これは大丈夫?」「これは避けたほうがいい?」と不安になってしまうことも多いのではないでしょうか。

赤羽もりクリニックでは、腎臓専門医と管理栄養士があなたの腎機能やライフスタイルに合わせた、安心で無理のない食事提案を行っています。

食事のことで悩んでいる方、不安を感じている方は、ぜひ一度ご相談ください。

もし当院の診療に興味がある方は、以下の当院紹介をご覧くださいね。


この記事を監修した医師
森 維久郎

赤羽もりクリニック院長、日本腎臓学会腎臓専門医。人工透析を減らす診療をコンセプトに年間1万人以上の外来診察を行う。 情報発信に力を入れており、合計4冊書籍を出版、YouTubeチャンネル「じんぞうの学校」を運営、チャンネル登録者3万人以上。 


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