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インスリン注射とは?注射が必要な理由や副作用について解説

[2025.06.03]

こんにちは、赤羽もりクリニックの院長の森 維久郎です。

糖尿病でインスリン注射が必要と言われたらまず読んでほしい記事を書きます。

インスリン注射とは

インスリン注射とは、インスリンと呼ばれる血糖値を下げるホルモンを体の外から注射で補給する治療です。

 

インスリン注射を始める理由

インスリン注射は単に血糖を下げるだけでなく、インスリンを分泌をする臓器である膵臓を保護することでインスリン分泌の低下を予防する可能性も報告されています。

糖尿病には、大まかに「インスリンが出なくなる1型糖尿病」と「インスリンが効きづらくなる2型糖尿病」の2パターンの糖尿病があります。

残念ながら1型糖尿病の場合は、インスリン注射が必ず必要になります。

2型糖尿病の場合は、以下のようなときにインスリン注射を開始します。

  • 内服薬でコントロールが難しい場合
  • インスリンが膵臓から分泌できなくなった場合
  • 重度な高血糖になった場合
  • 合併症や副作用などで内服薬の使用が難しい場合 など

 

インスリン注射は血糖値がいくつから始めるのか

インスリン注射が必要になる血糖値に明確な規定はありませんが、以下を参考にすることが多いです。

  • 空腹時の血糖値:250以上
  • 食後の血糖値:350以上

また、以下のような時にはインスリン注射を積極的に使用します。

  1. インスリンが枯渇しているとき
  2. 内服薬ではコントロールできないとき
  3. 妊娠期・術後・特別な薬を使っているとき
  4. やせ型で栄養状態が低下しているとき など

*参考:日本糖尿病学会が発行する糖尿病診療ガイドライン

 

インスリン注射を打たないとどうなる

基本的には、インスリン注射が必要な糖尿病の患者さんがインスリン注射を打たなくなると、高血糖の状態となります。

特に1型糖尿病の患者さんでインスリンを打たないと重度の高血糖の状態となり、意識を失ったりする重篤な合併症が起きる可能性があります。

 

インスリン注射をやめることは可能か

インスリン注射を辞めることが可能かどうかは糖尿病の状態によります。

まず1型糖尿病の方は体内からインスリンが出ないため、注射を辞めることは難しいでしょう。

一方で2型糖尿病の方で、一度インスリン注射を開始したものの、血糖の状態が良くなり生活習慣の改善ができた場合はインスリン注射の回数や量を減らしたり、飲み薬への切り替えを検討できるケースもあります。

【参考】

糖尿病にきく運動や筋トレで血糖値を下げるための基礎知識

血糖値・ヘモグロビンA1cを下げるための3つのコツ

血糖値を下げる食べ物で糖尿病を良くする4つの基礎知識

 

インスリン注射の副作用・注意点

インスリン注射の最も多い副作用は「血糖値が下がりすぎること」です。

そのため、血糖値を測定する機材を使って自宅で測定を定期的に行うようにします。(やってみると簡単です。)

また、体調不良の時にご飯が食べられなくなったり、感染症にかかった時には調整が必要になるので主治医と相談が必要になります。

 

フリースタイルリブレの勧め

当院では、フリースタイルリブレという血糖測定の機材を使う事を勧めています。

日々の指先の穿刺なしで、いつでも・どこでも糖の状態を測定できます。

 

よくある質問

  • インスリン注射を開始ということは末期ですよね、どのくらいの寿命なんでしょうか?
  • インスリン注射は痛いんでしょうか?
  • インスリン注射は太りますか?

インスリン注射を開始ということは末期ですよね、どのくらいの寿命なんでしょうか?

よく誤解されていますが、2型糖尿病におけるインスリン注射は最後の手段ではありません

インスリン注射は体内からのインスリン分泌の低下を抑えたり、糖尿病の合併症の進行を遅らせる予防的な意味合いで開始されます。

また、インスリン注射を始めることで体内からインスリンを分泌する膵臓が回復するケースもあります。

実際、食事療法など適切な治療を行うことでインスリン注射を卒業して飲み薬の治療に切り替えることができることもあります。

 

インスリン注射は痛いんでしょうか?

インスリン注射は採血やワクチンとは異なり、針が細いため痛みはごく軽く、慣れるとおっしゃる患者様がほとんどです。

 

インスリン注射は太りますか?

インスリン注射を始めると太る方もいらっしゃいますが、適切な食事療法や運動療法を続けることで体重コントロールをすることは可能です。

 

最後に

いかがでしたか?

糖尿病と診断されてインスリンが必要と言われて色々調べてこのページにたどり着いた方も多いと思います。

当院では本当に必要なときにはインスリン注射を提案して一度血糖値を落ち着けます。

その後食事療法やダイエットなどでインスリンが離脱できそうかを見定めながら治療を行っています。

中に食事療法などでインスリンを離脱できた患者様も一定数いらっしゃいます。

些細な事でも構いませんので何かご不明な点があれば遠慮なくご相談ください。

もし当院の診療にご興味がある場合は以下の紹介ページも一度ご覧になってください。

この記事を監修した医師
森 維久郎

赤羽もりクリニック院長。糖尿病を予防して人工透析や脳・心臓の病気を減らすコンセプトに年間1万人以上の外来診察を行う。 情報発信に力を入れており、赤羽もりクリニックのWEBサイトには年間500万人の来訪。 

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