シスタチンCとは?検査を行う理由と検査方法
こんにちは、透析予防のクリニック、赤羽もりクリニックの院長の森 維久郎です。
クレアチニンが高い時に調べるシスタチンCという血液検査について書きたいと思います。
当記事は腎臓専門医の森医師が監修しております。
【目次】
シスタチンCとは
シスタチンCは、腎機能を評価するために使用される血液検査の項目です。
腎機能を評価するクレアチニンという検査項目で異常を指摘された時に、より正確な腎機能を評価するために調べます。
シスタチンCを調べる理由
一般的に腎機能はクレアチニンという値を使用して評価します。
ただし、クレアチニンは筋肉や食事などの影響を受けて時に正確な腎機能を反映しないことがあります。
シスタチンCはクレアチニンとは異なり筋肉量や食事などの影響を受けにくいためクレアチニンが高い時は、一度シスタチンCで腎機能を評価します。
(ただし、シスタチンCも甲状腺機能障害などの影響を受けるとされています。)
シスタチンCの基準値
シスタチンCの基準値として測定方法にもよりますが、約0.7-0.9mg/Lが基準値として設定されています。
しかし、シスタチンCに基準値という概念はあまりなく、シスタチンCを特別な計算式に入れて算出したeGFR-cysという値を評価することが大切です。
シスタチンCとeGFR
腎機能を評価する検査項目としてeGFRという値があります。
腎臓の濾過機能を評価するために、クレアチニンを特別な計算式に入れて算出した値で、60以下になると慢性腎臓病と診断されることがあります。
クレアチニンと同じようにシスタチンCを特別な計算式に入れて算出したeGFR-cysも、60以下になると異常と判断します。
eGFR-cysの計算したい方は「腎臓セルフチェック計算式」のページをご参照ください。
シスタチンCの調べ方
シスタチンCは健康診断や普通の診察で行われる血液検査ではあまり調べません。
シスタチンCを調べたい場合は、内科のクリニックでやっていることが少なく腎臓内科のクリニックを受診するのが望ましいです。
当院でシスタチンCの測定を希望の方へ
赤羽もりクリニックでは、腎臓専門医による診察のもとシスタチンCをはじめとする最新の腎機能検査を保険適応でご提供しています。
シスタチンCの検査結果をもとに「eGFR-cys」を算出し、より精度の高い腎機能評価と最適な治療プランをご提案します。
必要に応じて管理栄養士による食事指導や、運動療法・薬物療法も組み合わせ、無理なく続けられるサポート体制を整えています。
「クレアチニンだけでは不安…」「シスタチンC検査を受けて踏み込んだ評価をしたい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
ご興味がある方は以下の当院紹介を一度ご確認くださいね。
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