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ヘモグロビンA1cとは?数値が高いときの原因や症状を解説

こんにちは、赤羽もりクリニックの院長の森 維久郎です。

今日は糖尿病の状態を示す「ヘモグロビンA1c」についての解説記事を書きます。

*当記事は、当院の森医師(院長)が監修しております。

【目次】

ヘモグロビンA1cとは

ヘモグロビンA1cとは、過去に2か月程度の血液中の糖分の状態を評価する指標です。

血糖値は血液検査をしたその時の血液中の糖分の状態しか評価できないのに対して、ヘモグロビンA1cは血液検査をする2か月程度前からの血糖の状態が評価できます。

血液検査の数日前から食生活を変えたりして血糖値はごまかせますが、このヘモグロビンA1c値はごまかすことができません。

 

ヘモグロビンA1cが高い原因

ヘモグロビンA1cが高くなる原因は、血糖値が持続的に上がっているためです。

その背景には、インスリンと呼ばれる血糖値を下げるホルモンが「効きづらい」、もしくは「不足している」ことが主な原因で、以下のようなものが挙げられます。

  • 食べ物
  • 肥満
  • ストレス
  • 遺伝
  • 妊娠 など

血糖値が持続的に上がる原因については、「糖尿病の原因 ~食事、遺伝、ストレスなど~」のページもご参照ください。

 

ヘモグロビンA1cが高い時の症状

ヘモグロビンA1cが高くても、軽症から中等症では基本的に症状は出ません。

重症になると以下のような症状が出ます。

  • 多尿、多飲
  • のどがかわく
  • 悪心・嘔吐
  • だるさ・疲れやすさ
  • 意識障害 など

糖尿病は症状が出づらいがために未治療で放置されてしまい、症状が出た時には手遅れになっていることが多い病気です。

詳しくは「この症状って糖尿病?と思ったら読んでほしい記事」のページもご参照ください。

 

ヘモグロビンA1cが高いのを放置すると

ヘモグロビンA1cが高くても、軽症から中等症では基本的に症状は出ないため未治療で放置されることがあります。

この状態を10年ほど放置すると神経・眼・腎臓・心臓などに以下の症状や合併症が起きます。

  • しびれ
  • 眼が見えづらくなる
  • 心不全
  • 足が腐る など

そのため症状がない段階で早めの治療を行うことが大切です。

 

ヘモグロビンA1cを下げる治療

ヘモグロビンA1cを下げる治療は、正しい知識の理解のもとに行う食事・運動の治療を行い、必要に応じて正しく薬を飲むことです。

詳しくは「ヘモグロビンA1cを下げるための3つのコツ」、「糖尿病にきく運動や筋トレで血糖値を下げるための基礎知識」「血糖値を下げる食べ物で糖尿病を良くする4つの基礎知識」をご参照ください。

 

ヘモグロビンA1cを数値別に解説

糖尿病といっても、軽症な糖尿病から重症な糖尿病があります。

ヘモグロビンA1cの数値別に解説してみようと思います。

 

ヘモグロビンA1cが6.5以上

糖尿病の診断となる可能性が高い段階ですが、基本的に無症状です。

治療はまずは生活習慣の改善をして、HbA1c7.0%以下の状態が持続するようにしていきます。

(目標のヘモグロビンA1cの値は高齢者の場合異なることがあります。詳しくは日本糖尿病学会のこちらのページをご参照ください。)

 

ヘモグロビンA1cが8以上

症状はまだ出ないことが多い段階ですが、この状態が持続すると糖尿病による心臓・脳・腎臓・神経・目などの合併症が起きる可能性が高くなります。

生活習慣の治療だけでなかなかコントロールすることが難しいため、飲み薬を積極的に検討します。

 

ヘモグロビンA1cが10以上

まだ無症状のこともありますが、血糖値が非常に高く即座に治療が必要な状態です。

時と場合によって、インスリン注射や入院による治療が必要になることもありますが、臨床経過次第では飲み薬だけで治療をすることもあります。

 

ヘモグロビンA1cが12以上

血糖が異常に高いことで以下のような症状がでることがあります。

  • のどが異常にかわく
  • 尿量が多い
  • 体重減少 など

ヘモグロビンA1cが12以上の状態が持続していると、ケトアシドーシスと呼ばれる緊急性のある状態に陥っている可能性があり、インスリン注射や入院による治療が必要になることもあります。

症状がなく、ケトアシドーシスなどの合併症がない場合、臨床経過次第では飲み薬だけで治療をすることもあります。

いずれにせよ非常に危険な状態なので、必ず即座に治療を開始しましょう。

 

ヘモグロビンA1cが高いと言われたら

いかがでしたでしょうか?

ヘモグロビンA1cが高いと言われたら糖尿病の可能性があります。

この記事をみてドキッとされた方もいらっしゃるかもしれません。

病院に行くのは少しハードル高い....という気持ち、とても分かります。

糖尿病は初期には自覚症状がなく、早く見つけることができればという患者さんを一杯みてきました。

まずはお気軽にご相談ください。

仮に糖尿病であったとしても、軽症であればいきなり薬を出すのではなく、食事療法や運動療法、ダイエットなどの生活習慣の改善で治療をしていくことができることもあります。

自分で色々調べるよりも、一度専門家に相談してアドバイスをもらい、日々の生活の中で実践することを推奨します。

もし当院の診療にご興味がある場合は以下の紹介ページも一度ご覧になってください。

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